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神社の門の両側に安置され、左右一対の守護神、仁王様。正式には金剛力士といって、右は口を開き「阿(あ)」をあらわす密迹金剛(みっしゃくこんごう)、左は口を閉じた「吽(うん)」をあらわしている那羅延金剛(ならえんこんごう)といいます。両側に「阿」「吽」を配置するのは、神社の狛犬も同じですよね。この阿吽って何なのでしょうか? 辞書(大辞林)で調べたら、次のようなことが書いてありました。 (1)密教で、宇宙の初めと究極。万物の根元と、宇宙が最終的に具現する智徳。 悟りを求める菩提心と、到達する涅槃(ねはん)。 (2)寺院の山門の左右にある仁王や狛犬(こまいぬ)の相。 一方は口を開き、一方は口を閉じる。 (3)吐く息と吸う息。呼吸。阿吽の呼吸。 (4)対立する二つのもの。 阿(あ)はサンスクリット語のはじめの音、吽(うん)が最後の音で、この世の全てののものの「始まり」と「終わり」を示すとも言いますし、また、阿は万物の根源(密教の「阿字観」(宇宙の真理を象徴する阿という字を観て行う瞑想法)というのもあります。)、吽が成就をあらわし両者一対で万物の生成、完成を表しているという説もあります。 この阿吽(あうん)の2音を合わせると、実は聖音である「オーム」になります。 この言葉は、最も根本的な言葉と言われていて、世界の全てを包括する神聖な言葉といわれています。 オームをアルファベットであらわすとAUMとなり、このほうが実際の発音に近いみたいです。 インドの哲学ヴェーダでは、「アーカーシャ(空)である空間にプラーナ(気)が働きかけて宇宙が誕生した。」と説いていて、宇宙誕生の原初の振動音は「AUM」であったともいわれています。(そんな音、いったい誰が聞いたんだろう…) AUMは、ヒンズーでは、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神を示し、世界の創造、維持、破壊を象徴し、3音融合して三位一体を表しています。中国では「太極」という陽と陰の二極が互いに対立し二分するものではなく、互いに必要としながら包み込み生成流転しあうという考えがあり、この3音A−U−Mが中国に伝播し、中国で2極化されて阿吽となったものと思われます。 こうして見ていくと、「阿吽」は聖音AUMであり、他にも大乗経典の冒頭は、AUM(日本では「おん」)で始まっていたり、日本語でも、御礼、御身など「御(おん)」って使っているなど、「阿吽」は、深いところで繋がっているみたいですね。 |