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きたまちぶぎょ〜う と〜やまさえもんのしょうさま ごしゅつざ〜 「その方らの悪事の数々、取り調べにより明白である。さよう相違ないか。」と奉行。悪党は奉行の前でしらを切ります。「そりゃあ、なにかのまちがいでしょう、証拠を見せてくだせい。そうだそうだ、証拠をみせろー」と図に乗る悪党…。 だが、悪党にとってはこの言葉は禁句であった。 「おうおうおう、いつまでしらあ切るつもりだぁ」 お奉行、突然様子が変わり、一歩踏み出し片肌を脱ぐ。「この桜吹雪に見覚えがねえとは言わせねえぜぇ」 「あっ、金さん…」。悪党は驚き、がっくりと肩を落とす。お奉行、桜吹雪の彫物をしまう。「市中引き回しのうえ、打首獄門 申しつける。引ったてぇぃ!」 申し渡しをうけた悪党を役人が引き立てていく。 「さて、お静。」(ん!お静って誰だ?)とお奉行向きなおり、不幸にも事件に巻き込まれた女に同情すべきところを考慮して、所払いを申し渡す。 「これにて、いっけ〜ん落着」。 元禄時代以降、花見が人々の間で盛んに行われてきました。それまでは、貴族、上流階級の人々に限られた風流な遊びでしたが、古くは農民たちが行った豊作を祈念する儀式だったそうです。桜は農作業に入る前に咲く「暦がわり」の花でした。この時期になると、種を蒔き田を打ち始めたのです。「さくら」の語源をたどると、「さ」は穀霊(穀物の霊)を表す古語で、「くら」は神霊が鎮座する場所、神座(かみくら)を意味します。「さくら」で穀霊の集まる依代(よりしろ)を表しています。 桜が咲くと、そこへ山から降りてきた神が宿ります。桜は稲の実りを左右する神です。桜の花が早く散ると神の力の衰えを意味し、秋の凶作を暗示しました。ですから田植え前に桜の下で酒宴を開き、神を供応しました。 桜が散らないよう願うのが“花見”の起源です。 日本の国花は「桜」。 現在、桜の代表とも言えるのがソメイヨシノです。 江戸末期頃に、ヤマザクラ系の大島桜と、ヒガンザクラ系の江戸彼岸とをかけ合わせて作られた品種で、東京駒込の染井の植木屋から日本各地に広まったこと、そして、最初、この桜の系統がわからず「吉野の桜ではないか?」と噂されたことから、ソメイヨシノと呼ばれたそうです。 “三日見ぬ間の桜かな” (物事の状態はわずかな間にどんどん変化する意味。世のはかないことをいう。) 桜の花は、7日間ほどで散ってしまいますが、樹木全体が散るには二周間ほどかかります。でも、ちょうど桜が咲く時期は春の嵐が吹く季節のため、桜吹雪というように「桜は散る花」と言うイメージなんでしょう。 桜は春の花であり、新緑の季節を呼ぶ花でもあります。桜が一機に散る様から「いさぎよさ」や「はかなさ」を感じたり、春の別れや出会いを演出するなど、見る人には多彩な想いを抱かせます。 この春も、さまざまな別れや出会いを予感させながら、桜は私たちの周りをピンクに染めていくことでしょう。 さまざまのこと思ひ出す桜かな 芭蕉 |