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WATER-LILIES


 池の水面で可憐な花をつける睡蓮(すいれん)。水面に浮かんだ葉の間からのぞかせた花は、普通、朝咲いて夕方とじます。花が「睡る(ねむる)」ことから、睡蓮の名がついたと言われています。
 睡蓮といえば、「睡蓮」の画家とも言われる印象派最大の巨匠がいます。クロード・モネ(1840〜1926)です。
モネの作品の斬新さは、移りゆく光や大気が生み出す≪一瞬の美≫をとらえたところでした。これは、モネが若き画家たちに与えたアドバイスにみてとれます。



「目の前に見えるものが木だと思わないよう努めなさい。家でも野原でもそうです。こういう風に考えてごらんなさい。ここに青い小さな正方形がある。ここには、ピンクの長方形があると、色と形だけを考えなさい。目の前の場面に対して自分だけの純粋な印象を獲得できるまで、そうしなさい。」






印象とは、ある瞬間における、ある場面が与える視覚的インパクトなのです。
「日傘をさす女」ワシントン美術館 1875年


 晩年になると、日本の風物に傾倒していたモネは、パリから約60km離れたセーヌ河畔のジヴェルニーの自宅に日本庭園を模した庭を造り、池には睡蓮を植え、日本風の木製の太鼓橋を架けました。
そして、自分で作った睡蓮の池という、ただひとつの主題を描くことに没頭したのです。この睡蓮の連作は、数百点におよぶと言われています。



「睡蓮」の作品は、全体が水面のみで占められています。
明るい色彩で丹念に描きこまれた全体からは、太陽の光、木や葉の影の反射、風による水面のさざなみなど、刻々と変化し続ける水面のようすが伝わってくるようです。
「睡蓮」 個人蔵 1903年


クロード・モネは、光によってさまざまに表情を変える自然、その移ろいゆく姿を表現するため、光と色彩を追い求めることに生涯を捧げたのでした。




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